ピコが考えるスペシャルティコーヒーとは

コーヒーは農産物、だからこそ信頼できる生産者との関係がなによりも大切

「 ピコでは ~as close as possible~(できるだけ近くに)という思いを元にして活動しております。」

 

~as close as possible~、それは『生産者』や『お客様』とできるだけ近い存在でありたいという思いです。

信頼できる『生産者』が一生懸命作ったコーヒーは、大変すばらしいコーヒーです。
しかし他のどの農作物も同じですが、そのコーヒーの風味も、毎年気象等の影響をうけます。
いい加減な農園の場合、気候などの影響をダイレクトに受け、コーヒーもかなりのダメージをうけます。
しかしながら、信頼できる農園は、その信頼できるスタッフと共に、どんな状況下でも一生懸命コーヒーを作っています。実際、気象条件等の悪い年でも、よい農園は地にしっかりと根を張り、味のダメージも他の農園とは比べ物にならないほど、問題がない範囲でありました。

そのような経験を何度か繰り返すうちに、当代表の田那辺は、
『信頼できる良い農園とずっと付き合うことができれば、安心してお客様においしいコーヒーを提供できる』

と思うようになってきました。

ビジネスライクなスペシャルティコーヒーに感じる事

代表田那辺は、以前は、『風味が良い、美味しいコーヒーをつくることが、良い農園の証だ』 と思っていました。
しかし、実際に現地の農園に行き、多くの農園主と直接話をするようになったとき、その考えは瓦解することになりました。

ある国のとても風味の良い、美味しいコーヒーを生産する農園主は、ずっとお金の話ばかりだったり、他の違う農園では、「あっちのグループにはいくらで提示しているけれど、もう一つのグループからも引き合いがあるから値段をふっかけようかな」等、日本にいては聞けない情報に直接触れることで、その生産者が大切にしていることであったり、人間性であったり、その人となりが見えるようになりました。

ビジネスという観点からみれば、高いお金を払ってでもおいしいコーヒーさえ手に入れられれば問題ないと思われる方もいるでしょう。
しかし、そのようなビジネスライクなお付き合いの場合、ビジネス上のプライオリティが下がった際には良い商品が手に入らなくなることも意味しています。
このようなやり取りが、商社を介して今まで続いてきたいた事がはっきりとわかると、正直良い気持ちになりませんでした。

毎年産地に行くごとに、年々増える現地に訪れる外国人のバイヤーを見るたびに、日本のコーヒー関係者に提供されるコーヒーのビジネス上のプライオリティがどのようになるか、不安になります。

 

誠実な素晴らしい生産者

いろいろな産地を回っていると、このような生産者だけではなく、とても素晴らしい方々にも出会えます。
おいしいコーヒーを作るために情熱にあふれ、就労するスタッフに対しても愛情を持ち、今現在の状況のみを見るのではなく、将来の事も念頭に置き努力をしている、人間味あふれる生産者の方々にも出会えました。

このような方々の話は大変興味深く、またその思いは、田那辺にとってとても共感できるものでした。

このような農園のコーヒーと長きにわたってお付き合いをさせて頂いているうちに、生産者の方々も打ち解けて、本音で話ができるようになってきました。

ある農園では、最初の商品選定のカッピングは100近くあったものが、今では10~20とセグメントされてきて、生産者側もピコの好みを覚えてきてくれています。その農園は外国のバイヤーさんには出さないようなロットを提供してくれたり、ピコの好みだろうと思われるロットを、毎年用意してくるようになってきました。

またある農園では、海外のバイヤーとかち合った際、農園内を回りながらこっそりと 『僕は誰が僕たちのお客様か知っているからね』と言いました。
また別のある農園は、日本ではピコのみの提供であるコーヒーが、ロット違いではあるもののイギリスの商社経由で日本に売られ、日本のあるグループから販売されたことを知り、『日本ではピコだけにしか出さない!』と特別な区画のマイクロロットを、ピコ専用に麻袋にサインを入れてコーヒーを送ってくれています。このようなお付き合いができるのは大変嬉しいことです。
まさに、ピコのめざす、~as close as possible~(できるだけ近くに)生産者の方々を感じることのできる瞬間です。そのためでしょうか、毎年訪問するグアテマラは、田舎に帰るかのような気持ちで行けるようになっています。

誠実な生産者の将来への希望

コーヒー生産国の一般的な労働者は、まだまだ幼いころに学校にきちんと通うこともできない状況にあります。
また、多くの農園従事者は季節労働者でもあり、その季節にのみ農園で仕事をする為、宿舎も粗雑な建物が多く、しかもその中に沢山の人が詰め込まれている環境で仕事をしています。そのような農園では、子供達も仕事をさせられる事があるとも聞きました。

しかし、ピコがおつきあいをさせて頂いている農園は共通して、スタッフやその子供たちにも大変優しい農園です。

ある農園では『幼稚園・小学校』を農園の敷地内に作り、農園で働くスタッフの子供たちが楽しく勉強し、楽しく遊び、お昼御飯も食べられ、みんなニコニコとしてすごしていました。
また、ある農園では『スカラシッププログラム』という農園で働くスタッフの子供に対する奨学金制度を運営しています。

これらの農園は『将来世代の子供たちに、勉強をする機会や将来の目標を持てるようにする』という大変高尚な思いを持っています。このような思いに協力することは、ピコの本意であり、ピコの目指すものでもあります。

下記の動画は、そんな農園の一つ、グァテマラ・ラボルサ農園のオバジェさんのインタビューです。
カメラに慣れていないので、緊張しているオバジェお父さんの感じがとても伝わってきます。
当社の代表田那辺が、自分で編集した動画のため、字幕の見づらい部分もございますが、よろしければご覧ください。


(ラボルサ農園)

カフェ・デザールピコの目指す道

ただ美味しいだけのコーヒーは、それは、いつそうでなくなるかわかりません。

ピコは、見栄えの良い店舗、上手な広告、一般受けの良いもの、そういった見た目だけ良くうつる物を販売し、売り上げを上げる事だけをメインの活動にすることの多い現代の考え方とは、異なった考え方をしていると思います。たぶん生き方が下手なのでしょう。

しかしピコでは、最初に打ち立てたポリシーを崩してまで売上だけを追いかけることを望んではおりません。

人と人、美味しいコーヒーでつながる架け橋、それがピコのめざす姿であり、これからもその想いを貫いていこうと思っています。

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