前回のつづきです。
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その後場所を移動して本年度のハウハの状態を確認する為と、
どのサンプルにするかを絞り込み、購入するロットを確定する為の重要なカッピングに移ります。
あくまで個人的な見解になりますが、今回グアテマラに来て感じた事は『マイクロロット』の重要性です。
今回のグアテマラではいろいろな国のバイヤーが来ていました。
しかも結構なコーヒー豆の量を使用するようなところが多く、
イタリア、オーストラリア、アメリカ、他
良いコーヒーを探しに産地に来ているという現状を目の当たりにしています。
何が言いたいというと、日本に座して良い商品を探すという事が
これからの時代難しくなると思います。
だいたいこのような業者は商社に対して毎回毎回安いものや、
値段内で良いものなどという難題をリクエストするようですが、
そもそも良いコーヒーは事前になくなってしまっていまう為
良い商品と悪い商品との差が大きくなるのではないかと思います。
また、良いコーヒーの数が足りなくなる予想もあり、
数量をある程度まとめて購入している所以外の、
商社からその都度購入するようなスタイルのコーヒーショップは
購入する事が出来なくなる時代も来るかもしれません。
また農園側もマイクロットという10~50バッグ位の単位での販売提供を行いだしている為、
良い商品は我々のように先に契約をしてしまいます。
そのため残っている商品はそれなりのものになってしまう可能性が高い。
ですので、毎年毎年、スペシャルティだからと『風味特製で選ぶ』と言って、
毎回毎回違う農園を選んで生豆を購入しているような場合、
農園側は安定した購入をする方を優先して良いコーヒーを販売し、今年はいいから買うけど来年は買うか買わないかわからないという所には良いコーヒーを残す事はしなくなると思います。
そのような理由から八方美人な買い方をするような業者には、必然的に良いコーヒーを農園側が提供しなくなる可能性があると思われます。
事実、ウエウエテナンゴのエルインヘルト農園で聞いたところによると、オークション以外の商品はほぼ予約で完売であるとの事でした。
今回のハウハの買い付けの際も、『picoはマイクロロットだけを使っているの?』
と質問をされましたし、他の農園でもそのように聞かれています。
これからのスペシャルティコーヒーの業界は、経験や購入量、店舗の大きさ、
それだけではコーヒーを仕入れる事の出来ない時代になるのかもしれない
と感じる現地の感触でした。