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【マニアックな方必見!】コーヒーの品種について


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本日は、

 

「 コーヒーマニア 」

 

の方だけでなく、

 

「コーヒー初心者だけど、もっとコーヒーのことを知りたい!」

 

という方にも、

 

より一層、コーヒーのことを知って頂くために、

 

コーヒーの基礎知識の1つ、

 

「コーヒーの品種」

 

について、

 

コーヒーに携わって15年、コーヒーマイスターの資格を持つ私から、お話をさせて頂きたいと思います。

 

これを読み終わったころには、きっと、

 

コーヒー通になれること間違いなし!

 

です♪

 

【もくじ】

1.コーヒーの2大品種

2.コーヒーの品種の詳細

①アラビカ

②カネフォラ

③エチオピア原種

④ゲイシャ

⑤ティピカ

⑥マラゴ

⑦ケント

⑧スマトラ

⑨ブルボン

⑩ムンドノーボ

⑪カツーラ

⑫ハイブリッドチモール

⑬SL28

⑭SL34

⑮カツアイ

⑯コロンビア

⑰カチモール

⑱ルイルイレブン

3.コーヒーの品種のまとめ

 

1.コーヒーの2大品種

 

コーヒー豆にも、品種があります。

 

まずは、大きく分けると、2種類。

 

「アラビカ種」 と 「カネフォラ種」 。

 

厳密にいうと、リべリカ種など、他にも品種は色々とありますが、

現在、飲料用として私たちの身近に流通している品種は、

 

アラビカ種 と カネフォラ種 

 

の、2種類だけ になります。

 

そのアラビカ種や、カネフォラ種の中にも、いくつもの品種があります。

 

例えば、ブルボン、ゲイシャ・・・などなど。

 

なんとな~く、耳にしたことのある方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

 

まあ、簡単にいうと、お米でいう、コシヒカリ、とか、あきたこまち、みたいなものですね。

 

 

お米も品種によって風味や食感に差があるかと思いますが、

コーヒーも、品種によって、風味に差があるのは確かです。

 

 

しかし!

 

だからといって、

 

有名な品種だからおいしい!

 

とか、

 

値段が高い品種だからおいしい!

 

とか、

 

在来種は、改良品種より絶対おいしい!

 

とか、

 

そんなことはない 、と思っています。

 

なぜなら、

 

おいしい という基準は、人によって違います。

 

それに、

 

コーヒーは、品種だけではなく、精製方法・焙煎度合いなど、他の要因によっても、大きく風味はかわります。

 

また、個人的には、

 

どんな品種でも、手をかけて丁寧に育てられたコーヒーはおいしいし、

 

どんな品種でも、テキトーに作ったコーヒーはそうではない。

 

と思うのです。

 

なので、コーヒーの品種だけをとって、

 

おいしい or おいしくない

 

の判断はできないと思っています。

 

 

とはいえ、究極のところ、

 

手をかけて丁寧につくられたコーヒーなら、品種の違いによって、風味に差があるのは確かだと思っています。

(逆にいうと、テキトーにつくられているコーヒーなら、品種とかそんな話は論外だと思っています。)

 

ですので、まずここでは、コーヒーの知識の1つとして、いくつかの品種の説明をさせて頂きたいと思います。

 

 

2.コーヒーの品種の詳細

15年前に最初にホームページをつくったときに、コーヒーの品種の図を作成しましたが、

このたび再度、図の編集をしてみました。

 

以下、わかりやすく説明した表です。

コーヒーの品種の図に、番号もふってみました。

 

 

 

 

 

これから、図の番号にあわせた、それぞれの詳細を簡単にご説明します。

 

 

 

①アラビカ (正式名称 コフィア・アラビカ)

 

アラビカ種は、エチオピア(アビシニア)高原が原産で、飲み物として15~17世紀に世界中に広まった最初の品種

現在、コーヒー豆生産量の約60%程度を占めている。

 

栽培の条件的にも気候や風土・土壌が限定され、病気に弱く、耐病性が低い のが特徴。

でも、他の品種より、風味が豊か値段も、他の品種より高い

 

通常、コーヒーの染色体の数は、22本だが、アラビカ種のみ染色体の数が、44本ある。

 

②カネフォラ (正式名称 コフィア・カネフォラ)

 

中央アフリカが原産。

ロブスタ種 と呼ぶこともある。

(コーヒー業界ではロブスタ種と呼ぶことの方が多い。ちなみに、ロブスタとは『強靭な』を意味する言葉で、アラビカ種よりもロブスタ種の方が、病気に強いことに由来しています。)

 

病気に強い ことから、アラビカ種がサビ病などの病気で打撃をうけた地域に導入された。

現在、コーヒー豆生産の約40%を占めている。

 

熱帯の低地でも栽培することができるが、アラビカ種よりも、風味が劣ると言われている

そのため、価格も安い

 

ロブ臭(ロブスタ臭)とよばれる、独特の土臭い麦のような風味が強く、

少量で液体の量も多く取れて、価格も安価。

なので、市販の缶コーヒー・インスタントコーヒー・安価なレギュラーコーヒーに混ぜて使われている。

またカフェイン量やクロロゲン酸(苦み成分のもとになる成分)がアラビカ種よりも多い。

 

 

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

 

15年前には、 アラビカ種80%、ロブスタ種20%、 だった世界のコーヒー生産量。

今では、   アラビカ種60%、ロブスタ種40%、 となっています。

 

ロブスタのシェアが大きくなっている ことがわかるかと思います。

 

インスタントコーヒーや缶コーヒーなどに入っている高価なアラビカ種のかわりに、

安いロブスタ種の量が増加しているからだとは思うのですが・・・。

 

できるだけ安い方がいい、なんでも安ければいい、という価値観も多いこの世の中、仕方のないことなのかもしれません。

が、個人的にはこの考えは、どうも好きにはなれません。

 

そして、

アラビカ種と、ロブスタ種のお話をする上で、もう1つ、とても大事なこと があります。

それは、コーヒーの耐病性についてです。

 

この2つの品種は、病気に強いかどうか、というのが大きな違いの1つです。

 

そして、コーヒーの品種についての話をする上では、この、

 

病気に強いかどうか

耐病性があるかないか

 

というのは大事なポイントになります。

 

そこでまずは、コーヒーの病気についてのお話を簡単にご説明しておきたいと思います。

 

 

 

【コーヒーの病気について】

 

虫に実を食べられてしまったり、葉っぱが病気になったりなど、コーヒーの病気にも色々あります。

 

しかし!

 

コーヒーの病気といって、一番恐れられている病気、それは、

 

「コーヒーサビ病」

 

と言われる病気です。

 

過去には、サビ病によって、コーヒー生産が全滅した国もあります。

 

スリランカ

 

です。

 

現在は紅茶のセイロンティーで有名なスリランカですが、過去にはコーヒーの栽培を行っていました。

 

しかしながら、セイロン島ではサビ病の大流行によって、

約10年ほどで、あっというまにコーヒーの樹が全滅したというのです。

そうしてセイロン島では、コーヒーではなく、紅茶の栽培をしていくことになります。

 

そんな恐ろしいサビ病ですが、なぜ樹が全滅してしまったのでしょうか?

 

以下、さび病という病気についての説明をさせて頂きます。

 

【サビ病について】

 

サビ病とは、コーヒーの葉っぱにカビがつく、植物の伝染病です。

葉っぱの裏側に 赤っぽいさびのような斑点ができます。

赤いさび みたいなもの、って

この写真です

 

この赤いさびみたいなものが、葉っぱ中にどんどん広がっていって、

最後には、葉っぱが 地面に落ちていってしまいます。

なので、

 

葉っぱがない = 光合成ができない

 

ということになります。

 

そうして、最終的には、樹自体が枯れてしまうこともあります。

 

虫にコーヒーの実を食べられるくらいだったら、樹が枯れるなんてことまでにはなりません。

サビ病、ほんとにやっかいな病気です。

 

そして、この さび病。

 

風や雨に運ばれて、

 

空気感染

 

してしまうというんです!!

 

なので、すさまじい勢いで広がってしまうんです!!

ほんの数カ月で、産地全体のコーヒーノキが全部だめになる、ということもあるらしいです。

コーヒーの病気のなかでも 最も恐れられている病気なはずですね。

 

ですので人類のコーヒー生産は、さび病との戦いであるともいえると思います。

 

しかし!

 

実は、

 

アラビカ種のコーヒーは、さび病には弱い のですが、

 

ロブスタ種のコーヒーは、さび病に強い んです。

 

でも、風味の上では、ロブスタ種のコーヒーは、アラビカ種より品質が劣ります。

 

なら、

「さび病に強いロブスタ種と、風味の良いアラビカ種を交配すれば、

2つの良いとこどりの改良品種ができるんじゃない!?」

 

と思いますが、これはできません。

なぜなら、アラビカ種とロブスタ種は、染色体の数が違うんです。

 

でも現在、ロブスタ種とアラビア種の、交配品種も出現してきています。

 

どうして!?

と思いますよね?

 

以下、様々な品種の説明をさせて頂く中に答えもでてきますので、

まずはいったん戻って、それぞれの品種の続きのご説明をさせて頂きたいと思います♪

 

 

③エチオピア在来種

 

エチオピアでは、数千種類の自生している品種がある と言われています。

ですので、その数千種類の品種を厳密に限定することは、現時点では困難となっています。

 

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

 

エチオピアは、アラビカコーヒーの原産の地

いまでも、原生林に多くの自生したコーヒーがあります。

 

エチオピアのコーヒーには、イルガチェフェ・シダモ・ゲイシャ・グジなどなど、いろいろなコーヒーがありますが、

これからもっと、びっくりするような品種のコーヒーが見つかるかもしれません!

そう考えると、本当にワクワクしてしまいます♪

 

 

写真:エチオピア原種の収穫風景

 

④ゲイシャ

 

アラビカ種の品種の1つで、エチオピア原産。

エチオピア南西部のゲシャという地名から、ゲイシャとよばれている

フザリウム菌に対して耐性がある。

 

フローラルな花のような香りを持ち、現在、世界で最も注目されているコーヒーの品種の1つ

 

1931年にエチオピアで発見され、ケニア・タンザニア・コスタリカの研究所をへて、1978年ごろにパナマに導入されたといわれてる。

 

パナマでは当初、ゲイシャの栽培は失敗に終わったらしく、

その後、栽培品種として、パナマ国内に広がっていくことはありませんでした。

 

ゲイシャが世界に再登場したのは、2004年

 

ベストオブパナマというパナマのコーヒーの審査会で、

有名なエスメラルダ農園から、ゲイシャのコーヒーが出品され、

その香りが高く評価され、

 

当時のコーヒー取引価格の約30倍!

 

という、過去最高価格で落札されました。

 

現在では、パナマをはじめ、コスタリカ、グァテマラなど、世界中でゲイシャが栽培されるようになってきました。

 

しかしながら、いまだ生産性は他の品種に比べても低く、高値で取引される品種となっています。

 

写真:ゲイシャの葉

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

 

2004年に、華々しく世界に再登場した ゲイシャ 。

それから10数年、パナマ以外の国々でも多くのゲイシャが栽培されるようになってきました。

 

そして現在、

つくられている生産国も様々ですが、価格もピンキリ 。

 

実際のところ、多くのカッピング(ワインでいうテイスティングと同じで、コーヒーの風味の評価をすることをカッピングといいます。)

をしている中では、

 

「これ、本当にゲイシャ?」

 

と思うものも、少なくないです

 

ゲイシャというだけで高価格で販売されている こともあるのではないかと思ってしまいます。

 

ゲイシャといっても、本当に様々です。

 

せっかく高いお金を払うのなら、ぜひ 本当のゲイシャの風味を味わって頂きたい です。

 

 

⑤ティピカ

 

ティピカは在来種とよばれ、アラビカ種の原種といわれるものの1つ

このティピカをもとに、突然変異・ハイブリッド(品種改良)を含めて、様々な品種がうまれてきている。

 

病害虫に弱く、収穫量も少ないため、栽培量も少ない。

 

葉がブロンズ色をしているのが特徴。

風味がよいとされている

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

 

ティピカは、在来種らしい、クリーンなカップを持っています。

長年の間、コーヒーに携わっていますが、このクリーンカップは、他の改良品種にはない、在来種特有ものだと感じています。

 

しかしながら、病気に弱く栽培するのも大変。

 

なので、コーヒー生産地では、ティピカを栽培しているところは、他の品種に比べて少ないのが現状です。

 

ティピカのコーヒーを楽しめなくなってしまう!なんていう日が来ませんように!とつくづく思ってしまいます。

 

⑥マラゴジーペ

ブラジルのバイア州マラゴジペという場所で発見された品種。

ティピカの突然変異

樹も果実も大きく丈夫ではあるものの、収穫量が低い

種子(コーヒー豆)もとても大きく、通常のコーヒーの2倍くらいはある。

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

 

マラゴジーペは、とても粒の大きな品種です。

豆も大きいですが、樹も大きいので、1粒ずつ手摘みで収穫するとなると、収穫作業は大変です。

 

写真:マラゴジーペのコーヒーチェリー

 

風味としては、マラゴジーペは、他の品種にはない、特有のクリーミーな触感があります♪

 

⑦ケント

インドでケント氏が発見した品種。

ティピカの突然変異。

一部のサビ病にのみ強い のが特徴。

ケニア・タンザニアに広まった。

 

⑧スマトラ

ティピカ系の品種の1つ。

ムンドノーボのもとになっている品種。

 

⑨ブルボン

ティピカの突然変異種といわれている。

インド洋にある、マダガスカル島(現レユニオン島)に、イエメンから移植されたものが起源とされる小粒なコーヒー豆。

ブラジルでは、コーヒーの原型。

 

ティピカと同様に、風味も良いと言われるが、耐病性に弱いのが特徴

ティピカより収穫量は多いが、ブルボン由来のカツーラ・カツアイなどの他の品種よりは、生産性が低い。

 

 

写真:ブルボンの葉

 

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

ブルボンは、クリーンさの中にも心地よい酸味・甘味もあり、

バランスの良さがあるコーヒーです。

 

ティピカと同様に生産性が他の品種に比べると低いのが、やはり悩ましい所です。

しかし、ブルボンを由来とする様々な品種もうまれています。

 

 

 

⑩ムンドノーボ

 

ブルボンとスマトラの交配 によってできた品種

病気に強く、生産性が高いのが特徴。

比較的甘味・酸味のバランスがよく、ブラジルのコーヒーの中で最も代表的な品種の1つ で、

ブラジルのコーヒー生産の約40%を占めている ともいわれています。
ムンドノーボは、ブルボンよりも、約30%ほどの高い生産量があるとも言われています。

 

⑪カツーラ(カトゥーラ)

 

ブルボンの突然変異。

ブラジルのミナス・ジェライス州で発見された。

 

カツーラは、樹木がより短く、枝間の距離が短いため、ブルボンなどよりも生産性が高い。

また、より耐病性もある。

ティピカに比べると酸味が若干強いのが特徴。

 

写真:カツーラのパーチメント

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

 

カツーラは、風味も悪くなく、ブルボンよりも病気に強く、生産性も高いので、

この品種が世界のコーヒー生産に及ぼした影響は少なくないと思います。

また現在も、カツーラをもとに、様々な品種改良もすすんでいます♪

 

⑫ハイブリッドチモール(ハイブリッドティモール・HdT)

 

アラビカ種とロブスタ種の交配によってできた品種

 

1900年代前半に、東チモール(東ティモール)で発見されました。

チモールとも呼ばれています。

 

1900年代後半になり研究が進んだ結果、

このハイブリッドチモールは、さび病に対して強いことが判明!

 

そのため、現在では世界中で広く栽培されており、

さび病や、他の病気に対するより高い抵抗性を持つ品種をつくるために、

遺伝子源として広範に使用されています。

 

すでに、

 

ブラジルのカチモール、

ケニアのルイルイレブン、

 

などの改良品種がでてきています。

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

 

通常アラビカ種とロブスタ種は染色体の数が違うため、交配することはありません。

しかしながら、

ハイブリッドチモールは、ロブスタ種の4倍体化したものと、アラビカ種が偶然交配したものらしい

のです。

 

そのため、他のアラビカ種との交配も可能となり

今日では、多くの改良品種(ハイブリッド種)がでてきています。

 

当初、耐病性だけを求めてつくられた改良品種。

風味は他のアラビカ種より、かなり劣るものばかりでした。

しかしながら現在、ハイブリッドチモールをもととした改良品種の中にも、

風味の良いものも、少しずつでてくるようにはなってきました。

 

⑬SL28

 

ケニアで開発された品種の1つで、現在のケニアでは最も有名な品種の1つ

1934年~1963年の間に、ケニアの研究所、スコット・ラボラトリーズ(Scott Laboratories)で開発された品種で、

その頭文字SLをとって名付けられました。

 

耐病性は低いものの、中~高地に適合した耐乾性の品種であるため、

ケニアでは重要な品種となっている。

 

大粒で揃った豆であり、その優れた品質から現在でもケニアでは広く栽培されている品種であるが、

生産性は高くはない。

 

写真:ケニアのパーチメント乾燥風景

 

⑭SL34

 

SL28と同様、ケニアのSLシリーズの一つで、ケニア全土で広く栽培されている品種の1つ。

耐乾性だけでなく、激しい雨にも耐性があるともいわれている。

SL-28と同様に品質も高く、豆も大粒であるが、耐病性は低い。

 

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

 

ケニアのコーヒー生産者は、小農家がほとんどです。

家のまわりに、様々な作物を植えている中に、コーヒーもあるという感じでしょうか。

 

そして、その小農家さんのコーヒーを農協にもっていき、そこで様々な小農家さんのコーヒーチェリーが混ざって精製処理が行われます。

 

写真:ケニアの小農家さんがチェリーを運び込んだところ

 

小農家さんでは、SL28を植えているところもあれば、SL34を植えているところもあり、両方植えているところもあり・・・という状況なので、SL28のみのコーヒー、とかSL34のみのコーヒー、というものを求めるのが難しいのが現状です。

 

⑮カツアイ(カトゥアイ)

 

ムンドノーボとカツーラの交配種。

ブラジルのカンピナス農業研究所(ICA)によって1949年から開発された改良品種。

 

ムンドノーボは樹高が3.5m以上と高く、コーヒーチェリーを収穫するには作業上不便なため、カツーラと交配して作られた。

生産性も高く病害虫にも強い。強風や雨などにも抵抗性があり、かんたんにコーヒーチェリーが落ちてしまうこともない。

現在のブラジルでは、重要な品種のうちの1つ。

果実は赤と黄の両方がある

ブラジルで開発された品種ですが、現在では中米でも広く栽培されれいます。

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

 

カツアイの出現は、ブラジルのコーヒー生産、ひいては世界のコーヒー生産に大きな影響を与えたものだと思います。

カツアイは、改良品種でありながら、甘味もあり風味も良いです。

作業もしやすく、生産性も比較的高く病害虫にも強く、風味も悪くないとなれば、

生産者にとってはありがたい品種なのではないでしょうか。

また、天然の堆肥を使用したものは、より甘味が増すともいわれることもあるようです。

 

⑯コロンビア(バリエダコロンビア)

 

カツーラとハイブリッドチモールの交配種。

コロンビア生産者協会(FNC)によって開発された品種。

 

開発された当初は、収穫量も多く耐病性にも優れていたが、他のアラビカ種に比べ品質が劣っているとされていた。

しかしながら近年、カップ品質の良いものも、少しずつではあるがでるようになってきている。

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

 

コロンビアでは、2000年に入ってから、コロンビア生産者協会(FNC)が、さび病対策のために、それまで植えられていたコーヒーの樹を、新たな改良品種であるコロンビア種に植え替えるという政策を行いました。

しかしながら、当初のコロンビア種はあまり風味の良いといえるものではなく、これが、それまで世界でも高く評価されていたコロンビアコーヒーの品質の評価を、下げることにもなった一因だと思っています。

 

しかしながら、世代を重ねるにしたがって、現在では品質・風味の良いコロンビア種のコーヒーも中にはでてきてはいます。

 

カッピングをすると、「これが、あんなに重たい印象のあったコロンビア種?」と思われるものもあります。

 

昔ながらのコロンビア特有のコク・酸味を持ったコーヒーが少なくなってしまったことは残念でもあります。

そんな昔ながらのコロンビアコーヒーの復活も望みつつ、これからのコロンビアにも期待したいと思っています。

 

⑰カティモール(カチモール)

 

ハイブリッドティモール(ハイブリッドチモール)とカトゥーラの改良品種。

生育も早く生産性も高く、耐病性も高い品種。

現在では、カチモールをもとに、ルイルイレブンやラスナなどの改良品種もつくられています。

 

写真:カチモールの葉

 

⑱ルイルイレブン

 

ケニアで広く栽培されている耐病性品種。

1985年にケニアでリリースされた品種で、ルイルという地区の名前から名づけられました。

 

ルイルイレブンは、ハイブリッドチモールと、ルメ・スダンとよばれるアラビカ種の交配にはじまり、SL28・SL34との交配を経てつくられた品種。

 

ルイルイレブンは高密度で植えることもでき、早熟であるため、生産者にとってはより収入になる品種です。

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

 

ケニアではSL28やSL34が主な品種として使用されていましたが、最近では、耐病性や収穫量などを考え、ルイルイレブンを植える小農家も多くなっています。

 

そのため、小農家さんのコーヒーを集めて精製処理を行い、ロットをつくることが一般的なケニアでは、今までの主力品種SL28・SL34に、ルイルイレブンが混入することが必然的に多くなっていると思われます。

 

高品質のケニアのコーヒーは、世界の他の地域のコーヒーでは代用できない、すばらしい風味をもつコーヒーです。

最近では昔に比べ、従来のケニアらしい、果実系の風味、柑橘系のすばらしい風味のあるケニアのコーヒーが少なくなってきているのは、このことが原因なのでしょうか?

もしそうだとすると、今後、いままでのような高品質のケニアのコーヒーが飲めなくなってくる日も来てしまうのでしょうか?

今後のケニアのコーヒーの動向も気になるところです。

 

 

★その他の品種いろいろ

 

□カスティージョ

 

バリエダコロンビアにかわる、より風味の良い品種改良品として、コロンビアで開発された品種。

カトゥーラとハイブリッドティモールの5世代に及ぶ品種改良の結果、2005年にFNCコーヒー研究所によって開発された。収穫量も多くさび病に強いのが特徴。

風味も少しづつよくなっているようで、COE(カップオブエクセレンス)などの品評会で入賞するものも出てきてはいます。

 

◆コーヒー専門店・ピコマネージャーの一言コメント◆ 

 

コロンビアでもブラジルや他の国々と同じく、コーヒー生産者の農業離れ に大きな問題があるようで、

さび病にも強く収穫が安定するカスティージョは、農家さんの収入 という意味ではとても重要な品種です。

 

一方で、まだまだカスティージョは風味の上で劣る部分があると言う意見も多々あり、

今後はどうなっていくのでしょうか。目が離せませんね。

 


 

今回、いくつかの基本的な品種の説明をさせて頂きましたが、他にも多くの品種がありますので、

そのうちまた、まとめてお話したいと思っております。

 

では、ここで最後にコーヒーの品種について、個人的なまとめを。

 

コーヒーの品種のまとめ

1.アラビカ種とロブスタ種では、風味に大きな違いがある。

2.おいしいコーヒーをのみたいと思ったら、もちろんアラビカ種。

3.アラビカ種の中にも多くの品種があり、それぞれに風味の違いがある。

しかしながらコーヒーは品種だけではなく、精製方法や他の様々な要因が風味に影響を与えるので、

この品種だからおいしい!などとは一概に言えない。

4.在来種=〇、改良品種=×、とはいいきれない。

しかし、耐病性を重視した改良品種は、従来のアラビカ種の品種よりも、風味・品質の評価が低いことも多い。

 

そして最後に、

 

コーヒーの生産国には、様々な研究機関があり、日々、コーヒーの研究をすすめています。

コーヒーの品種改良は、当初は耐病性を重視した品種改良でしたが、

現在では、耐病性も確保しつつ、風味の良いコーヒーをつくるための品種改良が進んでいることも確かです。

 

しかしながら、こうして様々な品種改良が進んでいくと、従来のアラビカ種の品種のコーヒーが飲めなくなる日がくるのでは~、と心配になったりもします。

 

コーヒーの生産国でも、日本の若者の農業離れと一緒で、農業の行く末に希望がもてず、やめていく農園もあります。

そんな中、病気に強い品種かつ、収量も多くて、風味も良い。

そんなコーヒーがあったら、生産者にとっては、在来種のコーヒー生産に手間暇かけるよりも、よっぽど効率的なのかもしれません。

コーヒーが病気になり、収穫ができない=収入がなくなる、ということの方が、よっぽど困りますので・・・。

 

コーヒーの品種の行く末については、これからも目が離せません。

 

以上、コーヒーの品種についてのお話でした♪

 

 

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