調布国領店ブログ

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中米3カ国(行って戻って入れたら4カ国)グアテマラⅡ後半3


ピコの日記 / 世界へおいしいコーヒーを探しに行くマスターの旅日記

崩れた岩をくぐり更に先に進みます。

この谷の両面すべてコーヒーの樹です。

このV字の渓谷のような地形がこの地に湿気を含んだ風を吹かせ

グアテマラの他の乾燥したエリアとは異なるキャラクターを

形成しているのではないかと思われます。

アンティグアとは違うという雰囲気が一見しても想像がつきそうな画です。

地質も異なっておりますし、ここウエウエテナンゴはアンティグアよりも

メキシコの方が遥かに近く、車で30分以内でメキシコとの国境に着きます。

それを踏まえて考えたら、国名での味の特徴の説明には

無理が生じてしまうのは当然の事になります。

前回のラスロサス編でお話ししましたSHBという等級、さらに国名を提起しましたが

これらの事を少し掘り下げてみますと

SHBは標高でありますし、国名はそのままその国のものである事を示しております。

 

どのような農園でもおおよそ20%位は不出来な豆が出来ます。

同じ樹、同じ枝であっても先と根元では開花・実のなる順番が異なり

必然的に出てしまうものです。

 

『プリメーラ』『セカンド』『サード』等とコスタリカ編でも書きましたが

各農園それぞれ豆の出来で分けられております。

 

グアテマラでは通常の取引で出せないような『サード』等の豆を“コヨーテ”という

買い付け集団が引き取りにきます。

 

コヨーテはその辺のお家で作っているようなコーヒーも一手に買い付け

世界最大手の『コーヒーメーカー』や『大手商社』等に格安の値段で

コーヒーを販売します。

 

それは主にインスタントコーヒー等になるとの事でした。

 

今回我々が農家に伺った理由の一つは『良い商品の買い付け』です。

どうしても悪い豆が出てしまうのとは逆に、素晴らしい農園の中には

“更にとても素晴らしいコーヒーがある” のです。

 

それぞれの農園でカッピングをしてきたのはそれがあるからです。

素晴らしい農園はどのエリアでも素晴らしいコーヒーが出来ています。

 

しかし、その中でも更に素晴らしいもののチェックをし、それを買い付ける事で

PICOから日本のお客様へ作り手の思いのこもった素晴らしいコーヒーを

提供させて頂き、そのコーヒーを喜んで頂く事ができるようになれば

その農園のコーヒーを継続的に提供させて頂けるようになります。

 

また、PICOがそうする事によって産地で働く方々がお仕事を継続的に続けて頂ける

一つの要因となるのであればとても素晴らし事ではないかと考えております。

 

募金等の一時的な支援ではなく、お互いに仕事をする事により継続的な収入となる事は

農園の方々の就労意欲につながります。それこそが “サスティナビリティ” であると

考えております。

 

大切な事なのですが、、、今回の等級云々からは話がそれてしまいますので元に戻します。。。

 

コヨーテの買う『セカンド』『サード』は同じ農園で収穫されたものです。

PICOで使わせて頂いているグアテマラのコーヒーも全て

1400m以上のところで栽培されています。

 

そうです。

コヨーテの買い付けるコーヒーも、PICOで買い付けるコーヒーも

等級という表示にしてしまうと全て【SHB】になってしまうのです。

 

ラスロサス編でも書きましたように

“良い農園の良い商品は絶対に等級表示では販売しません!”

何故ならば、コヨーテが買いたたいて買って行く『セカンド』『サード』とは

当然価格も違い、クオリティーも何もかもが全く違うものになるからです。

 

ラスロサス編で書きました通り、わずか数mはなれた農園のコーヒーと

ラスロサスのコーヒーはコーヒーの樹に対する愛情が全く違うものです。

コーヒーの樹の健康を考え、美味しくなるように日々努力している方と

そうでない方が同じ評価という事はありえません。

 

そこから考えられる事としては、等級表示で販売されているコーヒーは

“等級表示でしか価値を表す事が出来ないコーヒー” だと思われます。

もし他に秀でるところがあった場合、企業であればそこを誇張したネーミング等で

販売方法を決めてくる事でしょう。

しかし、それをしないという事は “それ以上出来ない” という事だと思います。

 

グアテマラで聞いた『コヨーテの販売先』に関して、ここでは書く事が出来ませんが

世界中のスーパーで見る事ができるブランドや、日本のメーカーに販売されている

コーヒーであるとの事でした。

 

きっと【グアテマラSHB】や【グアテマラ ウエウエテナンゴ SHB】と表記され

販売される事になるでしょう。

 

日本の食に関する プライオリティ が価格や企業ブランドの方に偏っている今

自身の口にいれ血肉となる食品がどのような商品であるかを知り

消費者がご自身の責任で商品を判断して手に取られる事を強くお勧め致します。

 

PICOは一生懸命頑張っている方々と一緒に進んで行けるよう

これからも頑張って参りたいと思っております。

 

つづく


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