新着情報

【お知らせ】新商品デカフェのご案内


新着情報

8月27日に新商品のご紹介として『江戸東京コーヒー EDO TOKYO DECAF』を
プレスリリース致しました。

https://kyodonewsprwire.jp/release/202007031655

ちょうど良いタイミングでもありますので、デカフェについて書かせて頂きます。

デカフェ(Decaf, Decaffeinated coffee)は、本来カフェインが入っているコーヒー豆からカフェインを取り除いたものです。EUではカフェインの含有量0.2%以下、インスタントコーヒーでは0.3%以下である事となっています。日本での「カフェインレス」と言えるものは、90%以上カフェインを抜いたものとなります。

 

ちなみに、先日PICOが依頼をして処理をしたエチオピアの生豆は、元々のカフェイン含有量「1.14%」から「0.07%」まで抜けています。元々の生豆より、およそ94%抜けていますのでEUでも日本でもデカフェ基準を満たしております。

 

デカフェの需要は毎年上がってきており、デカフェコーヒー豆の消費量は2000年に約595トン、2019年には2727トンと、19年間で約4.6倍の消費が増えております。近年、コーヒーに限らず紅茶、お茶などのカフェインレス商品も増え、外資系コーヒーショップ等での販売や、健康意識の高い消費者の要望より、デカフェコーヒーへの注目が高くなっています。

今までPICOではデカフェを取り扱う事をしていませんでした。なぜならば、「デカフェに美味しいものが無かったから」です。

 

何故美味しいデカフェが無かったのかの原因を考えてみると、通常デカフェの処理はアメリカやスイス、カナダ等海外で行われます。ほとんどの場合、大量に一括処理をされたものを商社が買い付け、それを流通品として焙煎加工業者に販売していきます。

 

現在もそうですが、コモディティクラスと言われている等級物のコーヒーが市場のメインであり、「スペシャルティコーヒー市場はニッチな市場」であることと同じように、デカフェの市場のほとんどは「等級物などのコモディティクラスのコーヒー」で構成されています。

 

これは、「味」が優先ではなく「カフェインがない(少ない)事」が優先となっている為です。

 

市販されているデカフェ商品を手に取って内容を見て頂けるとわかると思いますが、ほとんどの商品が「コモディティクラス」であるという内容が裏に表示されているのでわかると思います。

 

中には親切に「G1」や「SHB」等と等級を記載してあるものがありますので、見紛うことはないと思います。

 

スペシャルティというカテゴリーがメジャーとなった今、コモディティクラスというだけで品質の差が大きく開いているという事は簡単にご理解頂けると思います。

 

「デカフェ」というカテゴリーでは、ほとんどが「コモディティ」で構成されている為「美味しくないコーヒー」となっていたと思われます。

 

では、デカフェは何故美味しくないとわかっている「コモディティ」で構成されているのでしょうか?これを簡単に考えてみると、

 

・海外にしかデカフェ工場が無かった。

・海外での加工は大量に処理をしなくてはいけない。

・高い原料で加工をしても風味が抜けてしまう為、最初から廉価な原料を使用する。

・原料の価格が高いと焙煎業者に売れない為、安い原料で加工する。

 

このあたりが主たる理由になると思われます。

 

コーヒーの生産国から、アメリカやカナダなどの加工する国へ生豆が送られます。

送られた生豆を加工し、消費国へ発送します。

 

元々フードマイレージが多いコーヒーです。その移動距離が国単位で更にプラスされるわけですから、運賃だけでもかなり上がってきます。ここでスペシャルティクラスの生豆を使用すると相当な金額になってしまう為、一部の利用者を除いたほとんどの豆は「コモディティ」という事になります。

 

では、デカフェはどのように加工されているのか、その方法をご説明します。

 

有機溶媒抽出

有機溶媒抽出、またはケミカル・メソッドと呼ばれる方法。1906年にドイツで開発された、最初の脱カフェイン法。

蒸気で膨潤させたコーヒー生豆を抽出槽に充填し、そこに有機溶媒を通してカフェインを抽出する。

以前はベンゼン(沸点 80.1℃)、クロロホルム(61-62℃)、トリクロロエチレン(86.7℃)などが用いられていたようですが、これらの有機溶媒が残留する可能性を問題視したことから、現在はジクロロメタン(39.75℃)が用いられることが多い。

安価な方法ですが、カフェイン以外の成分の損失が大きく風味で劣ること、有機溶媒を直接生豆に接触させている事等が気になるところです。

もし使用されているジクロロメタンが残留した場合、ジクロロメタンの人への影響は、

・皮膚または目に接触すると炎症を引き起こす場合がある

・蒸気を大量に吸引すると麻酔作用を示し、中枢神経系を抑制する。慢性毒性として肝機能障害が起こる。

しっかりと抜けていると思いますので、このような事はないとは思いますが、使用されているという事実はあります。また、特別に「○○法でカフェインを抜いた」と記載されていない場合は、この方法で加工された可能性が高いと思われます。ある情報によると、世界に出回るデカフェの80%以上はこの方法であると聞いたことがあります。

 

 

水抽出

水抽出、ウォーター・メソッド、スイスウォーター、等と呼ばれる。1941年に開発され、翌々年の1943年にはアメリカで特許取得されている。

コーヒー生豆を充填した槽に水を通してカフェインを水溶性成分ごと抽出し、この抽出した水溶性成分で満たされた液体から、有機溶媒を使用しカフェインを抽出除去する。カフェインを除いた後の水は、残留する有機溶媒を除いた後に生豆の槽に循環され、有機溶媒で抽出されなかったカフェイン以外の水溶性成分を再び生豆に戻される仕組みです。

この方法の利点は、 有機溶媒が直接生豆に接触しない為、安全性が向上する。水抽出された成分のみから有機溶媒で抽出されるため、カフェイン以外の成分の損失が抑えられる。用いた有機溶媒の再回収が容易であるため経済的である。

有機溶媒を使用していないというものもあるとの事ですが、その真偽はどうなのか

水溶性成分にした後どのような処理でカフェインだけを抜くのか、商品を購入する際にその方法を聞いた方が良いかもしれません。コーヒーは口に入れ身体に取り込まれるものです。本当にどのような形で作られたものであるか、売り手側もしっかりと把握していないといけないと思います。

 

 

超臨界二酸化炭素抽出

超臨界二酸化炭素抽出は、超臨界流体の状態にした二酸化炭素でカフェインを抽出するもの。デカフェに応用することは1974年に開発されており、比較的新しい方法で。

物質は通常、気体液体固体三態をとることが多いのですが、一定以上の圧力と温度を加えることで、気体と液体の両方の性質を兼ね備えた、超臨界流体と呼ばれる状態になります。この超臨界流体は気体の持つ拡散性と液体の持つ溶解性を併せ持つため、コーヒー豆内部への浸透性と成分の抽出効率の両方に優れています。また温度と圧力の条件を変えることで、親水性〜疎水性のさまざまな成分の抽出に適した条件を選択することが可能となります。

二酸化炭素は31.1℃以上かつ73.8気圧以上の状態で超臨界二酸化炭素になります。この条件は他の物質の場合より常温常圧に近く(例えば水では374℃以上かつ220気圧以上)その生成が比較的容易であることと、超臨界状態でも他の物質との化学反応を起こしにくい(超臨界水は極めて反応性が高い)という特性を持っているそうです。また抽出後、常温常圧に戻せば二酸化炭素の除去は極めて容易であり、万一残留してもその毒性を考慮する必要がない事、廃液処理の必要がない事等、さまざまな点において有機溶媒抽出法の欠点を補うとても優れた脱カフェイン法です。

使用するのは水と二酸化炭素のみですので、万が一残留したとしても「ただの炭酸」でしかないので体に害はありません。とても手間がかかる事、沢山の設備が必要になる事等加工する際のコストが多くなるというデメリットもあります。

 

これらの加工ほぼ外国で行われ、クオリティの高いオリジナルの生豆を使用して処理を依頼するという事はとても難しく、もし行うとした場合でも相当な量を処理するようになる為、小さな会社ではとても対応できる処理ではありませんでした。

 

今まではこのような理由から「デカフェは美味しくない」というコーヒーになってしまっていたと思います。そして、半ば諦めてしまっていた為、サンプルがあれば確認するくらいのチェックのみを行っていました。

 

そのように諦めてしまっていた状態でしたが、お客様より「良いデカフェは無いの?」とのご相談を何件か頂いた為、今までの情報のブラッシュアップも兼ね、デカフェの情報を収集していました。

 

いろいろと探していたところ、2020年から『日本国内初のデカフェ工場』が誕生するという情報を見つけた為、すぐにそちらの会社へ問い合わせをし、サンプルを頂く事にしました。

 

サンプルが届いて確認をしようと準備をしつつも、頭では「どうせ。。。」と思っていました。

煎り豆とドリップバッグで頂いたので、まずは封を開け、まずは袋の中の香りをチェックしてみたところ、思っていたようなデカフェ臭がありませんでした。出来上がった商品の為、普通にお湯を注ぎ、カッピングではなく通常の製品テストとして味をチェックしてみたところ、、、

 

「あれ?デカフェっぽくない」 これが第一印象でした。通常のデカフェをチェックした際には「デカフェ臭」が気になり、味をチェックしてしまう前に終了することもあるくらいですが、このデカフェには嫌な香りが無い。また、味の部分で若干の苦みを感じるものの、それは生豆のクオリティ由来か、デカフェ処理由来かでなくなる可能性もある。難を言えばその位。元々香りの部分などは期待していなかったのですが、良い意味で期待を裏切る商品であった為、こちらの会社へいろいろと問合せを行いました。

 

まずは弊社の使用する『スペシャルティクラスのコーヒー』でデカフェのサンプルを作れないかを確認したい為、いろいろとお話をさせて頂いた上でサンプルの作成を了解して頂きました。

 

デカフェ処理をした弊社の豆が手元に戻り、早速焙煎、抽出をしてみたところ『!?』言葉に出来ない感銘を覚えました。

 

とても ゛デカフェとは思えないコーヒー″ が目の前に存在したのです。

 

今まで毛嫌いしていたデカフェですが、これであれば「コーヒーが好きで飲みたいが、お医者様に止められて、、、」という方や「妊娠・授乳中で、、、」という、元々コーヒーが好きであるにも関わらず飲むことが出来ない方々、健康志向でカフェインが入ったコーヒーを飲まない方にも喜んでいただける

 

そう思い、担当者の方とより内容を詰めたい旨の連絡を取り、三重県にある「日本で初めてのデカフェ工場」を有する会社へ伺う事となりました。

 

いろいろと質問もさせて頂き、実際に工場の見学もさせて頂き、そのプラントの素晴らしさや、製品に対する真摯な姿勢等を感じさせて頂きました。

 

そのとても信頼のできる方々が加工する商品は、どなたにご紹介しても安心できるコーヒーであるという確信が持てました為、弊社で初めて「デカフェ」をご紹介させて頂く事と致しました。

 

本当に『自画自賛』となりますが、【今まで飲んだデカフェの中で一番おいしい】という商品に仕上がっております。デカフェをよく飲まれる方、デカフェであれば飲める方、その他デカフェに興味を持たれている方、是非このコーヒーをお試しいただけたらと思います。

 

少々お高くなってはおりますが、それはスペシャルティクラスの豆を信頼できる日本の工場でデカフェ加工し、弊社で焙煎を行ったものであるからです。全ての工程を確認することができる国産のデカフェで、素晴らしい味や香りを有しているコーヒーとなっております故の価格となります。

 

本当に美味しく、安心で安全なデカフェを是非お試しください!

 

 

 


< >

ABOUT US

banner_s_company

会社概要

banner_s_recruit

求人情報

banner_s_school

コーヒー教室

banner_s_coffeepedia

コーヒー辞典

banner_s_csr

企業の社会的責任

banner_s_shop

店舗情報

ページトップへ