まさに「コーヒーの起源」にふさわしいコーヒー
アラビカ種発祥の地として知られるエチオピア。
とりわけ南西部のジマ地方は、今も多くの品種が自生する‶遺伝資源の宝庫〟と呼ばれており、高額なオークションですっかり有名になったゲイシャ種もジマ地方が由来と言われています。
そんなジマ地方において、現地の言葉で‶湿地とその草〟を意味するのが「イルガチェフェ地域」です。
言葉の通り豊かな水源に恵まれ、水洗式コーヒーの生産に適した場所となっています。
また、低いところで1600m、高いところだと2200mにも及ぶ大きな標高差が昼夜の寒暖差を生み出し、フローラル・紅茶・レモン・シナモンといった多様なコーヒーの風味をもたらします。
加えて、コーヒー由来の廃棄物や家畜の糞尿を利用した伝統的な農法が、長い歳月をかけてコーヒー栽培に適した土壌に育てたこともメリットの1つでしょう。
さて、エチオピアコーヒー最大の特徴は、大規模な農園が少ないことです。
生産者のほとんどは1ヘクタール以下の小規模な専業農家で、自宅の庭あるいはその延長のような里山で栽培を手がけており、そのスタイルから「ガーデンコーヒー」とも呼ばれています。
小さいからこそ、生産者によって異なる味わい――。
小さいからこそ、大切に栽培されるコーヒー豆。
ちなみに、各々の生産者によって収穫されたコーヒーは、集落近くの「ウォッシングステーション」と呼ばれる精製所に持ち込まれ処理されます。
エチオピアのコーヒーは、他の国では代用できない貴重な風味を持つコーヒーです。
【地域】イルガチェフ地域東側 ゲデオゾーン コチャレエリア ハマ
【生産者】 イルガチェフの小規模農家(0.5ha~10ha)
【グレード】 G1
【品種】エチオピア系統品種
【標高】1,600m以上、2,000m付近の小規模農家等